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ジャジートランス 2000年10月の「まとめ」です。

『降ってくる』のまとめ

注:ここは亮ちゃんのまとめを掲示板からそのままコピーしました。みなさんの意見については
のせていないので掲示板の方をみてください(^-^) by。ロン子
  10月は、みんなで、『降ってくる』っていうネット上に置かれてある絵本を皆で読んでみました。もう、11月も10日だよ〜。まとめ、遅くなってごめんなさいね^^;

 降ってくると嬉しいものを、それぞれ勝手気ままに言ってみるところから、空から降ってくるっていうのは、いったい何?いったいどういうことなんだろう。。。ってのを、考えてみようとしてみました。「温泉」「雪、それからちっちゃくてしっぽの長い茶色いトラ猫、チョコキス」「酒」「彼氏」「想像力、元気の素、笑いの種」「勇気」「慈愛」「心の安らぎ」・・・。みんな、自分の中に足りないものを、もしかしたら欲しているのかもしれませんでした。今の自分にプラスされていくモノ/コトではなかったことが、印象的でした。今の自分の中に、ぽっかりと空いている穴を満たしてくるモノ/コトがそれぞれの言葉により、出てきたように思われました。「勇気」や「慈愛」といった言葉がここに出てくるのは、NYからアフガニスタンに続く、一連の映像で、僕達がそれぞれに受け止めた穴でした。「ええじゃないかのお札」が降ってくればいい、と書いた人もいました。
  「ええじゃないかのお札」が端的に示すように、降ってくるものは、それが自らの心の穴である以上、自ら降らせる思いでしかないのでしょう。飛行機を青天の霹靂に降らせた/降らせたかった人の穴とは何なんでしょう。。。そして、空母から降るミサイルが埋める穴とは。。。
  「手のひらをくぼめて待てば青空のみえぬ傷より花の落ち来る」
  という大西民子の歌を、おうぢが紹介してくれました。いつだって、青空の青は、心の中の色を映し出すのでしょう。そして、見えぬ傷も、花も。

 この『降ってくる』のでは、宇宙人のような、少年(?)が見上げる、ちっちゃいちっちゃい自分の上に、いろいろなものが降ってきました。そしてそれを見上げる自分の足がちょっとだけ、地面から浮き上がっている様にも、ジャンプしている様にも見えたのでした。それは、広い、未知の心を持っている子供の、心だったのかも知れませんでした。ぴょんとジャンプしてみる、その無垢であり、能動な心の動き。
  安野モヨコ『ラブマスター・X』では、恋に恋する女のコ(子供から大人になろうとする、その瞬間の)の、弟(子供・無垢であり、ぴょんとジャンプし、望遠鏡で覗いている)がラブマスターとして、世の中(恋が全ての!)を把握しているのでした。
  ちょっと世の中から、浮いている。大人から見れば、その存在は変・奇異に見えるのかもしれない。それは、子供というラベルや、宇宙人というラベル(新庄!?(笑))を貼ることかもしれない。そうしなれければ、大人は、子供や宇宙人こそが、無垢で前に進もうとする力を持っている事を認めなければならないから。自らの存在は、宮沢賢治の描く「天気輪の柱」のように、広く、未知な宇宙の真ん中に立っていることすら、忘れてしまった大人は、また、自らの心の中も、広く、未知な宇宙であることも忘れてしまったのかも知れない。

 そして、その心の中に、空いた、穴。。。
  そして、その心の穴を補完するために、ちっちゃなちっちゃなあなたが、必要になってくる。

 しかし、その穴が空いている主体を否定するものでは、決してない。おうぢは近代的なコンテキストによって、穴の空いた主体が排除され、蔑まれてきたことを指摘しながら、この『降ってくる』というテキストが「みずからの〔…〕些細な発見によって変化しつづける柔軟な主体」として、強さをもつ可能性により、擁護している。

 近代的な(それはアメリカ資本主義ってことかもしれないけど/それはイスラム原理主義ってことかもしれないけど)主体が、必然として持っている穴を、見上げる・降ってくる/降らせる・発見する、些細なモノ(思い・心の構え)によって、埋めるその瞬間に、変化しつづける、「柔軟な主体」を発見する地点まで、今回、僕達は、たどり着く事ができました。

 序呂序。さんの指摘してくれた「凄く曖昧で言葉にした瞬間から形を変えてしまうような出会ったときの自分の中への響き方とかに物凄く重点を置いて」「違和感」を注意深く見つめるような心の動きが、「柔軟な主体」としてのあり方かも知れません。その心の構えは、降ってくるものを、自らのものとして、受け止める心の動きかも知れません。大人になってしまった瞬間から、それは意識的に、降ってくる対象と、受け止めた心の動きと、それを表現する言葉と、それぞれにズレていくズレを、「いろんな角度から」注意深く見つけ、そしてそれを楽しんでしまう心の構えなのかもしれません。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

勝手ながら、以上を『降ってくる』のjazzy的まとめとしたいと思います。どーも、みなさん、ありがとう^^
上の「まとめ」と前におうぢが書いてくれたテクスト分析と、僕の構造分析とを、作者の方に、ありがとうの気持ちを込めて、送りたいと思うのですが。。。みなさん、いかがかしらん? だめ?^^;

その上で、どうありたいか?

亮の答え。

   もっと遠くまで!!
   子供じゃない、大人だからこそ行ける、もっと、もっと遠くまで!
   ここではない、どこかへ!!
   望遠鏡のレンズのもっと、もっと向こうまで!

以下の文章を添えて、お送りしたいと思います。万一、漏れている方がいましたら、教えて〜〜^^;
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

突然のお手紙、失礼いたします。

JaZZy inter-trans-portaion
http://bbss.tv/cgi-bin/bbs3/sun.cgi?room=jazzy
という掲示板の管理人をしている
亮(Ryo/もちろん、HNですけど^^;)と申します。

実は、この度、当掲示板にて、Ritzko's picture book にあります、
『ふってくる』をテキストにいろいろと話をさせていただく機会がありました。

月に一つ、テーマを決めてあれやこれやと、話をしています。
10月のテーマが「絵本」と決まり、それならウェブ上にある「絵本」を
皆で読んでみようということになり、管理人である私が、
サーチエンジンなどから幾つかの作品をピックアップし、
『ふってくる』を、課題作品として使わせていただきました。

非常にステキな作品『ふってくる』を元に、有意義な話ができました。
これも、ひとえに作品のおかげだと思っております。
ありがとうございました。

お礼になるかどうか、わかりませんが、私たちの討議の内容を
取り纏めた文章などを、お送りさせていただきます。
ご照覧いただけましたら、幸いです。

なお、10/11より本日までに、以下9名の皆様(のべ110回)に関連の
ご発言を頂戴できましたことを、申し添えます。

おかん・ゆめみがち・ロンちゃん・みやちゃん・序呂序。・ぎん太・たい乙女
おうぢ・あっすぃ〜 & 亮 (敬称略・発言順)

どうも、ありがとうございました。 亮 拝

 

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